日本国憲法って?

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日本国憲法とは

日本国憲法は、第二次世界大戦後の1946年11月3日に公布され、1947年5月3日に施行されました。
1889年公布の旧憲法である大日本帝国憲法(軍国主義・天皇主権)が、日本国憲法と変わったのです。

日本国憲法は、日本政府と国会、GHQ(当時のマッカーサー司令官の指示のもと)が制定しました。
日本政府が改正案を作成するも、GHQが拒否し独自の草案を提示。その後日本政府とGHQが協議しながら最終案をまとめ、国会で審議・修正されて成立しました。

なぜGHQが制定?

第二次世界大戦で日本は、敗戦が時間の問題でした。
そのためこれ以上の被害を抑えるために、ポツダム宣言を受諾。
GHQによる占領統治のもと、政治・経済・社会・教育などあらゆる分野で大規模な改革が行われたのです。
そのGHQの「マッカーサーの三原則」が、日本国憲法草案の①国民主権②平和主義③基本的人権の尊重になるのです。

1945年8月6日:広島に原爆落下
1945年8月9日:長崎に原爆落下、ソ連が対日参戦
1945年8月14日:日本がポツダム宣言を受諾
1945年8月15日:終戦
1947年5月3日:日本国憲法が成立

【マッカーサー三原則】
①身分制を否定し、そべての人に法の下の平等を保障
②天皇制は維持しつつも「象徴」として政治的な権力は奪い、国民主権の民主主義と両立すること
③日本が再び戦争を起こさないよう、戦争の放棄と軍隊・交戦権の否認を明確にし、平和国家として再出発させること

ポツダム宣言とは

1945年7月26日にアメリカ、イギリス、中国の三国首脳が日本に対して発した、無条件降伏を求める宣言です。(後にソ連も参加)

日本に対してどんな宣言を要求したのか?
・軍国主義勢力の排除
・軍隊の武装解除
・戦争犯罪人の処罰
・民主主義の確立
・一定期間の連合国による占領
・日本の主権範囲の制限  など

日本政府はその年の8月14日に、受諾を決定し、第二次世界大戦が終結しました。

日本国憲法の三大原則

①基本的人権の尊重
すべての人が生まれながら持っている人間らしく生きる権利を最大限に尊重し、誰からも侵害されない永久の権利としてすべての国民に与えられる。
この原則を大切にし、国民の自由や平等、幸福を追求する権利を守ることを保障しています。

②国民主権
国の政治のあり方を決める権利は国民にある。18歳以上の人に選挙権があたえられ、選挙で選ばれた国民の代表が国の政治を行うことができる。

③平和主義
戦争の放棄や、この目的を達成するために陸軍・海軍・空軍の戦力を持たないことを定めている。

改正するには

日本国憲法は、「国(国家権力)が守るべきルールで、決め方も改正も厳格です。

改正するには、国会の衆議院と参議院で総議員の3分の2以上の賛成が必要です。
その後、国民投票で過半数が賛成すれば改正が成立。
そして天皇が公布します。
日本国憲法は、三大原則を基盤としており、国のあり方を規定する最高法規です。

さいごに

日本国憲法は、1947年に施行されて以来、国の統治や運営の基本となっています。

日本国憲法3原則のうち、国民主権を支えるための仕組みとして、三権分立(立法、行政、司法)があり、国民の自由と権利を守っています。三権それぞれが独立して機能することで、民主的で公正な国家運営が実現されるとされています。

日本国憲法は日本人にとって多くの利益・進歩をもたらしました。もちろん議論の余地はありますが、戦前の体制と比べれば、大きな前進だったと多くの専門家は評価しています。

しかし、2025年現在まで約78年間、一度も改正されていません。
時代の変化によって、国家の課題や国民の権利も変化します。
そのため、憲法を時代に合わせて見直すことも、日本国民のための手段として必要かもしれません。

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